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「BLOOD THE LASTVAMPIRE」 感想という名のツッコミ 4 [ LASTVAMPIRE]

やっとラストです。のろくて申し訳ないです・・・。

土曜日に具合が悪くなったお腹がまだよくならない~。
書店にも行けず・・・。かといって、洗濯しないといけないので寝てるわけにもいかないのです。

最後の翼手は燃える車両倉庫の上で皮膜を広げ、夜空を滑空する。
滑走路には一機の輸送機が今にも飛び立とうとしていた。翼手はそれに乗って、逃れるつもりだ。
ここで片をつけなければ!
ディヴィッドがジープを駆り滑走路を疾走する。
小夜「もっと寄せろ!」
ディヴィッド「簡単に言ってくれる。」

このへん、なかなか息があっていて、ひそかに萌えシーンである。
ディビッドはやはり小夜との付き合いが長そうだ


高度を下げて輸送機の後方にせまる翼手を、小夜の刀が薙ぐ。
バランスを崩した翼手は滑走路に落下し、輸送機は今の出来事に気づくことなく、飛び立っていった。
翼手の逃亡を阻止し安堵するディヴィッドを尻目に、小夜は滑走路でもがく瀕死の翼手と対峙する。
しばし、無言で見下ろしていた小夜は翼手に傷口から滴る血を与える。その表情は、いままでの小夜が見せたことがないやさしいおのだった。
小夜の血が口に入ったとき、翼手は息絶えた。降下するヘリのライトが、小夜の背後で光輪を描いた。

これは殺伐としたストーリーの中にあって、美しくミステリアスアスなシーンなので、是非とも実際みていただきたい!
小夜はなぜ死に行く翼手に自分の血を与えたのか?
彼女の見せた表情の意味は?
見る人によって、違った解釈ができるだろう。

ラストヴァンパイアでは小夜の血に翼手を死に至らしめる効果があるかどうかは、わからない。(性格には私が知らない。)ただ、小夜が血を与えたのは、翼手がそれを望んだからではないかという気がする。人間には聞こえない声で訴えたのかもしれない。
その内容は「血が欲しい」だったのか、「殺してくれ」だったのか?
私は小夜の表情に「もうお休み。」と言ってるような、『慈愛』を感じた。

ディヴィッドが地下鉄のホームでルイスに「小夜は我々が知る唯一のオリジナルだ」といっていることから、翼手は人為的に生み出されたものなのだろう。逃げたのが勝手に増殖してるのか??
(ゲームのほうの映像では輸血によって翼手になったというシーンがあった。)




おそらく翌日。
基地内で校医は事情聴取を受けていた。
そのとき取調官が「あなたが見たものはこれですか?」と、一葉の古びた写真を見せる。写真につけられた付箋には『1892』『VAMPIRE』 の文字がある。
写真の人物の中に、現在と変わらない十代の少女の小夜の姿があった。

火災にあった車両倉庫は撤去作業が進み、高校の保健室は事件などなかったように元通りになり、突然いなくなった2人の生徒は転校として処理されていた。小夜と翼手の戦いを知るのは、この基地では彼女ただ一人だった。

校医が見せられた写真に写っている5人の男性は、ロスチャイルドのマイヤー・アムシェル・ロートシルトの5人の息子たちをモデルにしているのだろう。どっからロスチャイルド(ドイツ語読みでロートシルト=赤い盾)なんてでてくるんや、というと押井さんの「獣たちの夜」のなかである。ゲームのほうはどうなってる知らないから、すんません。

スタッフロールのバックにはベトナム戦争時とおぼしき兵士や墓標のモノク調の映像が流れる。B+の冒頭がベトナムの戦場の映像だったので驚いたものだが、こういうところにも繋がりが感じられた


このアニメ、40分と短いので通しで見てもあっという間に終わってしまう。解明されない謎が多いので、『映像作品としてはすごいけど、すっきりしない』と思う人がいてもなってもしかたないだろうが、前回とかなり間をあけて視聴してみて、私にはたいへん楽しめた。

獣たちの夜―BLOOD THE LAST VAMPIRE (角川ホラー文庫)

獣たちの夜―BLOOD THE LAST VAMPIRE (角川ホラー文庫)

  • 作者: 押井 守
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2002/07
  • メディア: 文庫

 


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トントちゃん

4回にわたる長文力作、お疲れ様でした!
これで物語の全容がわかりました☆
しかしこのお話の原作、角川ホラー文庫なんですね・・・。

その後、体調はいかがですか?
主婦は具合が悪くてもなかなか寝ていられないところが辛いですね。
どうぞお大事に。
by トントちゃん (2009-07-10 15:09) 

うさぎりんご

>トントちゃん
お見舞いありがとうございます。お腹はようやく回復しました。しばらくあまり食べられなかったのですが、結果的にお腹を凹ませようと目論んでいる私にはよかったかもしれません。
角川ホラー文庫の話は、時代は同じころなんだけど、違うストーリーなんです。反体制運動にかかわってる高校生の男の子がメインで、なじみのない言葉がでてきたりで、読みづらいんです。
by うさぎりんご (2009-07-11 21:44) 

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