「BLOOD THE LASTVAMPIRE 」感想という名のツッコミ 1 [ LASTVAMPIRE]
「ラストヴァンパイア」ってどんな話かと訊かれたら、一言で言うとやっぱり「セーラー服の女の子が翼手を狩る話」になってしまうのだけど、小夜が「目つきの鋭い無愛想な女の子」と思われちゃってると可哀そなので、突っ込みを入れつつ感想など綴ってみたいと思います。
ネタバレでも構わない、という方は続きをどうぞ。
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時は1966年。地下鉄浅草線、最終列車。終着駅の一つ手前で数人の乗客が降り、その車両には目つき鋭いのおさげの少女と、くたびれた中年男の二人だけが残された。
列車が動きだし、スピードを上げる。車内の明かりが消えたのを機に(おそらく現場を目撃されないよう、デヴィッドの属する組織が手をまわしたものと思われる。)、少女が刀を抜いて、逃げる男に斬りかかる。
バッサリ!!
このシーン、実写版の「ラスト・ブラッド」で再現されてます。
再び明かりがついた時、すでに狩りは終わっていた。終着駅、乗客の誰一人、今の出来事に気づくことなく、列車から降りてゆく。それに逆らって、スーツ姿のの男たちが現れた。
でかい白人の中年男性と、さらにガタイのいいもっさり頭の黒人男性の取り合わせは、日本ではそれだけで目立つのでは?非合法活動を行う秘密組織として大丈夫だろうか、ちょっぴり心配してしまうが、米兵が多い横田周辺ではそうでもないのだろう。それはさておき・・・
小夜と呼ばれた少女はデイヴィッド(白人男性のほう)に、「刃こぼれが始まっている」と新しい刀の用意を頼むが、それを交換する間もなく次の任務につかなければならなかった。ルイスのほうは死体を確認に行って絶句する。『それがまだ人間だった』ということに慌てふためくルイス。しかし、デヴィッドは「まだ変化していないだけだろう」と取り合わない。
動揺したルイスは小夜の前で禁句を口にしてしまう。
「Oh,Jesus!」
はっと、デイビッドが息をのむ。
いきなり、ルイスの口元に掴みかかった小夜の怒りはすさまじい。
それまでそっけない口調でデイヴィッドと会話していただけに、その激昂ぶりには驚かされる。このあたりだけ見てると・・・ヒロインなのにまったくかわいくないやんか、なんてことになってしまいそう。
神に対する憎しみなのか?自分に翼手を斬らせる組織の不手際に対する不満が、怒りを増幅させているのか?彼女がそうまで怒りをあらわすに足る理由を推測するには、判断材料が少なすぎる。(あるのに私が気付かないだけだったら、すんません!)
ただ、彼女が「神」を憎悪するのは、ヴァンパイア(それがわかるのは最後のほうだけど。)だからという単純な理由ではないと思う。このあと登場する保険医が掛けている十字架にだって、眉をひそめはするけど恐れる様子はない。ついでに翼手だって全然、十字架を怖がってはいない。
全編見てからだと、彼女が抱いているのは「神」そのものへの「憎悪」や「忌避」ではなく、「神に頼る人間」に対する「嫌悪」ではないかという気がした。
「自ら運命に抗うことをしない人間の弱さ」こそ、彼女が嫌っているものじゃないのかな・・・っていうのが私個人的見解。しかし、駅のホームでルイスに掴みかかったときの感情の激しさが、それだけで説明できるかというと、決め手に欠けると自戒するしかない。
スーツの男たちは小夜に上層からの指令を伝え、任務遂行のサポートをしているが、デヴィッドは小夜の扱いに苦心している様子。小夜の機嫌を伺いながら、上からの支持に従わねばならないデイヴィッドのストレスは、相当なものに違いない。
そして舞台は米軍・横田基地へ・・・・。
続く(予定)
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なるほど・・・そういう風に物語は始まるのですね。
ああ、それにしてもハジが出ないなんて寂しい~。
by トントちゃん (2009-06-06 17:12)
>トントちゃん
美形キャラがでないので、あまんまり女の子受けはしないだろな~って感じですね。おじさんと女子高生の組み合わせが好きな人は、いけるかも?(昔、川原泉さんの漫画でよくあった。)
by うさぎりんご (2009-06-06 23:56)